派遣社員を正社員として直雇用すると申請出来る助成金があります。キャリアアップ助成金です。ただし、キャリアアップ助成金には申請期限が設けられています。申請方法をあらかじめ把握しておくと、焦らずに済むでしょう。
今回はキャリアアップ助成金の支給条件や、申請方法を紹介します。
1.キャリアアップ助成金とは?
非正規雇用の労働者を正社員として直雇用した時に申請できるのがキャリアアップ助成金です。非正規雇用労働者のキャリアアップを促進の為、正社員化の取組を実施した企業に助成される制度のことを言います。
2.主な支給条件は?
キャリアアップ助成金には支給条件があります。
<支給条件>
・派遣社員を正社員として直雇用する内容が就業規則等に記載されている
・6ヶ月以上同一事業所で派遣として働いている※コロナ特例あり
・正社員として雇用後に6ヶ月分の賃金を支給している
・正社員化後の給与が派遣期間中より3%以上増額している
※コロナ特例で2~6ヶ月未満でも支給対象となる場合があります。
詳しい支給要件については厚生労働所のホームページをご確認下さい。
3.キャリアアップ計画書を必ず提出すること!
キャリアアップ助成金を申請するには、労働局にキャリアアップ計画書を提出する必要があります。計画書を提出していないと助成金の支給対象にはならないので注意して下さい。
キャリアアップ企画書は派遣スタッフを雇う前に提出するようにしましょう。
キャリアアップ計画書とは、非正規雇用労働者等のキャリアアップに向けた取り組み計画を記入する書類です。厚生労働省のホームページからダウンロードが可能なので、記載して提出をしましょう。
4.キャリアアップ助成金の申請期限
キャリアアップ助成金には申請期限が設けられています。
<申請期限>
6ヶ月分の賃金支給後、2ヶ月以内に申請を行う必要があります。3ヶ月経過してしまうと期限切れとなり申請できなくなってしまうので注意して下さい。
5.キャリアアップ助成金の流れ
派遣社員を正社員として直雇用することで申請出来るキャリアアップ助成金。申請の流れを説明します。
2.派遣会社へ派遣社員を直雇用したい旨を相談
3.派遣会社、派遣社員の合意が取れたら直雇用へ切り替える
4.派遣期間よりも給与を3%アップさせる
5.直雇用後6ヶ月間賃金を支給する
6.6ヶ月間賃金支給後、2ヶ月以内に申請
上記の流れで行います。ただし、6ヶ月間派遣として働いたことの実績がないと申請することが出来ません。※コロナ特例あり
また、キャリアアップ計画書の提出をしていない場合も対象外となってしまう為、派遣社員を雇う前に計画書の提出を行いましょう。
直雇用後は派遣期間中と比較し、賃金を3%アップさせることも忘れずに対応しましょう。